蝉の声が聞こえだして、もうそろそろ、梅雨明けかなと思える。
梅雨が明けると、夏の強い日差しが照り付ける日が続くのだろう。
夏の日差しは強い。痛く感じる。
真夏の景色は、強い日差しの中、暑さを避け、人影は消え、木々の緑は濃くなり、強い日差しの中、日の当たる所は、より明るく、日の当たらないところは、より暗く見える。真夏の強い陽の中に陰を感じる。
下の写真は、円山公園枝垂桜のあたり。さくらの頃は、まわりは人であふれるが、
真夏になると、春の頃とは別物のように濃い色になってしまい、焼け付いたコンクリートには人はいない。人影も消えて、静まり返っていた。
ただ、蝉の声だけは、途切れることはなかった。
また、蝉の声のうるささに耳も麻痺して、かえって静けさを感じる。
「陰の気がきわまって陽の気にかえる」という言葉がある。
冬至の頃に思い浮かぶ言葉だ。
真夏の頃は、その逆、陽の気が極まって、陰の気に帰るか?とも思える。
梅雨明け
今年は5月下旬に梅雨入りし、まだ、梅雨明けの話は聞かない。
いまだに梅雨前線が、大雨を降らせて、災害を起こしている。
雨は、多すぎると、困る。
適当な雨は、夏の暑い時期、少し「涼」を感じることができるように思う。
雨の京都
京都へは、雨の日を避けて、行った。
しかし、最近、雨の日の京都もいいかと思うようになった。
この日、朝は、雨が小降りだが天気予報は雨だた、本降りではない。
雨が強くなったり、弱くなったりを繰り返すような天気。
雨の降り方にリズムがあるのは、面白い。
雨の降り方の変化を、人けのないお寺で、雨に濡れたしっとりとした寺の風景を縁側に座って見てみたいとも思った。
しかし、今の京都はどこに行っても、人でいっぱい。
海外からの旅行者は、予定があるため、天気に関係なく押し寄せてくる。
雨の日も同じかもしれないがない。(実際海外からの人が多かった。)
思い浮かぶのは、知恩院の勢至堂と御廟。
知恩院の中でも奥の高いところにあり、普段でも人は少ない。
ここは、御影堂からさらに階段を上がらないといけない。
御影堂までも、男坂や女坂がある。人によっては、上がるのはなかなか大変だと思う。
だからか、山門前から御影堂前までのシャトルバスが出ているようだ。
この日も、そのシャトルバスに列ができていた。
雨の京都の景色
鴨川の川床は雨で、人は誰もいない。
八阪神社。相変わらず人がいる。人気の神社。でも少な目。
授与所、祇園祭の「祇園会」の御朱印を買った。
八阪神社を出て円山公園。
芝生エリアにカフェがあった。
軒下や、前に傘の下に縁台があった。
小雨降る中、そこに座りコーヒーを飲むのもいいかなと思った。
晴れた日だとあまり気にしないが、雨だと、なぜか目につく。
知恩院。人がいつもより少ない。
男坂、ひとひとりもいない。石階段もしっとり。いつもなら誰かが階段にいるのだが。
御影堂の縁側で、雨の中参拝した人が、雨宿りで、腰掛けていた。
智慧の道、人がいない。
まだこの頃は雨足が激しくなかった。
智慧の道を上がり、勢至堂に上がった。ちょうど始まった読経を聞いている内に、外の雨の音が大きくなってきた。
勢至堂から
勢至堂
御廟
御廟前に紅葉
御廟から見える京都の街も雨に霞んで行った。
雨の音が涼を呼ぶ気がする。