- 普段は静かな上御霊神社
- 御霊祭の日
- 御霊祭では神輿は3基出る。
- 南之御座 小山郷神輿会奉舁
- 中之御座 末廣神輿 会奉舁
- 北之御座 今出川口京極神輿会奉昇
- 神輿を結わえ付ける大轅
- 神事
- 神輿の拝殿おろし
- 祭の様子
- 神輿巡行ルート
- 上御霊神社地図
普段は静かな上御霊神社
何度か参拝したことがある。
普段は静かな神社。
参拝する人はポツポツと途切れないが、
広く、落ち着いた雰囲気がある。
静かで気に入っている所でもある。
2023年4月2日撮影
人が多くないので、境内にある休憩所に座ってボーッとしていてもいいかなと思う。
御霊祭の日
しかし、5月1日から始まる御霊祭の頃。
特に最終日の還幸祭の18日は、
祭りが一番盛り上がる日かもしれない。
神社の様子が一変する。
広いと思っていた境内に、
所狭しと出店が出ていた。
氏子の人たちがたくさん訪れていた。
人と出店がいっぱいの上に、
神輿を担ぐ人が境内に集まった。
ほとんどが氏子町の人だろう。
神輿を担ぐ人にも祭の時にしか会うことができない人がいるようだ。
一年一回の、町の同窓会と言っていいかもしれない。
よそ者の自分は邪魔をしないように。
御霊祭では神輿は3基出る。
各氏子町の神輿を担ぐ人は、11時半ごろ、
上御霊神社にむけて出発する。
「ホイット、ホイット」の掛け声に
ナリカンを両手高く上げて
鳴らしながら
飛ぶようなステップを踏みながら向かう。
その後を、
神輿の担ぎ手の人がずらずらと続く。
100人ぐらいはいるだろうか?
南之御座 小山郷神輿会奉舁
京都地下鉄「鞍馬口」駅を出て、
上御霊神社に向かっていると、
上御霊神社とは反対方向に、
祭り装束の人が集まっているのが見えた。
このあたりは、小山郷の氏子町のようだ。
少し行けば上御霊神社
安土桃山時代の文禄四年(一五九五)に後陽成
天皇から賜った御鳳輦を御神輿としたものです。
御鳳輦とは、天皇さまがお乗りになられる輿のことで、屋根の頂上に鳳凰がついていることからこのように呼ばれます。
小山郷神輿会の皆様によりご奉仕いただいております。「ホイト、ホイト」の掛け声に合わせて担がれます。
(御霊祭 パンフレットより)
中之御座 末廣神輿 会奉舁
明治十二年(一八七九)、元貴船社より当社に寄
進された御神輿です。入場屋造の屋根に千木を飾り、朱色のお絹を纏った姿が美しい御神輿です。
「えらいやっちゃ、えらいやっちゃ」という唯一無二の掛け声に合わせて担がれます。
また、神社帰着後、蟻を外した御神輿に細をかけて、二十二名の担ぎ手により行われる拝殿上げは非常に勇壮で迫力があります。
(御霊祭 パンフレットより)
北之御座 今出川口京極神輿会奉昇
小山郷は神社の西側だったが、今出川口は神社の東からやってきた。
東の方には、桝形商店街がある。桝形商店街も神輿のルートになっている。
江戸時代初期の元和五年(一六一九)、後水尾天皇より、父君にあたられます先帝後陽成天皇がお使いになられていた御鳳輩を賜り、御神興としたものです。当社南之御座と二代続いての天皇さまからの御下賜であります。
今出川口京極神輿会の皆様によりご奉仕いただいております。「ホイト、ホイト」の掛け声に合わせて担がれます。
(御霊祭 パンフレットより)
神輿を結わえ付ける大轅
拝殿にある神輿を結わえ付ける大轅(おおながえ)を準備。
出店の前の通りに大轅を置いていた。
ここで、神輿と轅を結わいつけるようだ。
他の2基は拝殿横の広いところで神輿に轅を結えつけていた。
神輿と轅を結わえ付けている間、ずっと神輿を支えている。
神輿と大轅を結わえる綱。
この綱を踏んだり、跨いだりするとダメなようだ。
跨いだ人がいて、大きな声で注意を受けていた。
神事
11時半ごろになると、
神輿を三基置いてある拝殿で神事が始まった。
神事が行われている拝殿の縁側には、雅楽の人達がいた。
神事が始まる前に、
笙(しょう)の先端を壺のようなものに入れていた。
なんだろうか?
笙は、湿気に弱いそうなので、壺の中には火があって、
壺に笙を入れることで乾かしているのか?
神輿の拝殿おろし
神事の後、神輿は拝殿から下される。
上御霊神社の御霊祭は、拝殿上げという祭の最後に、神輿を拝殿に上げる儀式が、有名。
大轅を取り外した神輿を、20人ほどで、担いで拝殿に上げる。
普通に上げるのではなく、神輿を掛け声とともに、上下にゆらしながら拝殿に上げる。
迫力があるようだ。
神輿を拝殿からおろすときも、
迫力があった。
拝殿おろし
拝殿に神輿を担ぐ人があがってきた。
神輿を上下に揺らしながら、徐々に拝殿から下ろしていく。
見ていて大丈夫かと思うほどだった。
ひとりが足を踏み外せば神輿は倒れてしまうのではないかと見ていてひやひやした。
自分の写真技術では、この様子を伝えることができない。
出来れば、動画を見てもらえれば少しはわかってもらえるかもしれない。
祭の様子
御車
めったにみれない牛車だ。
境内で神輿の準備中にも、外では巡幸が始まっていた。
一行は烏丸通りに出て北上。
神社にもどると、
神輿の巡行が始まっていた。
一番目は今出川口(北之御座)
ここで台車に乗せられていた。
つづいて
小山郷(南之御座)
神社内から台車のあるところまで、神輿は担がれていた。
最後は
末広介(中之御座)
この神輿だけ、神輿を担ぐときの掛け声が違う。
「ホイット」ではなく「えらやっちゃ」だ。
神輿の後を追いかけて、少し歩いた。
要所要所で、神輿は担がれる。
紫明通り近くで、神輿は通りの真ん中に出て、担がれた。
烏丸紫明交差点を曲がって行った。
その後を、宮司さんの乗った馬が続いた。
烏丸鞍馬口交差点に戻った。
小山郷神輿が戻ってきてた。
この辺りは、小山郷の氏子町。
交差点の真ん中で、神輿が担がれる。
末広介も戻ってきた。
末広会は、ここでは担がれて交差点の真ん中で差し上げをされて担がれていった。
はでな「えらやっちゃ」はなかった。
ここは、末広会の氏子町ではないからだろう。
今年5月ころに、この辺りというか御霊祭の関係者の方がなくなられたようだ。
その家の方向に向けて、小山郷も末広会も長い礼をしていた。
おそらく、今出川口もやっていただろう。
神輿一行は、夕方頃に、神社に帰ってくる。
出町柳駅に向かった。
帰る道沿いに、御霊祭ののぼりが上がっていた。
桝形商店街
ここは、今出川口の氏子町。
今回は途中で帰ったが、
次回来るときは、夕方に来て神輿の拝殿上げを見ていた。
神輿巡行ルート
上御霊神社地図